「えっ……,ええっ!?」
かすみは驚いた.自分が思い違いをしていないかどうか,もう一度よく読んでみた. 手紙は,何の変哲もないメモ用紙にボールペンで走り書きされていた.よほど急いだのか,字はお世辞にもきれいとはいえなかった.手紙にも,封筒にも,名前はない. かすみは思わず周りを見回した. ……誰が書いたんだろう.これ……私宛て…よね? もう最終下校時刻が迫っていた.周りに手紙を入れそうな人物はいない.すると,手紙の差出人は,昼休みにここに来たに違いない. そういえば,昼休みに……. でも….まさか……. |